当事者参加とインクルージョン
1. 視覚障害含む障害当事者と障害当事者団体を含めた新型コロナ対策作業部会を設置し、障害のある人たちのニーズを確認しつつ対策・計画・戦略の実施に関する提言ができるようにしてください。
情報アクセス
2. 公的機関からの新型コロナ対策関連情報を、様々な障害のある人たちが利用できる形式で提供してください。マスコミ各社に於かれては、情報や発表を視覚障害含めあらゆる障害のある人たちが利用できる形式で発信してください。く。
女性に対する暴力
4. 障害のある女性が孤立とソーシャル・ディスタンシングでは特に暴力や虐待を受けるリスクが高いことから、各国の法施行関係者・人権団体・その他女性に対する暴力に取り組む各種組織に於いては、障害のある女性に対する暴力を防止するためのあらゆる策を講じてください。例えば、視覚障害の女性が相談ホットラインや支援サービスに関する情報を確実に得られるようにしてください。
5. 障害のある女性に対する暴力や虐待を防止するために、個々の事案に関与できるメカニズムを確保してください。
6. 自宅で育児や家事に携わる障害のある(主に)女性に対する合理的配慮や支援策を導入してください。
緊急対応
7. 都市部や農村部に住む障害のある人たち、先住民コミュニティに住む障害のある人たちやホームレスの人たちのニーズに配慮したインクルーシブな緊急対応を策定してください。
8. 財政支援などの支援プログラム、またプログラムへの登録・申請手続きを、視覚障碍者が利用できる形式にしてください。
9. 視覚障碍者を解除・介護するヘルパーや家族に対する追加支援を検討してください。
10. 最低限の生活を確保するために、視覚障碍者やその家族の所得税免除を検討してください。
11. 新型コロナ対応で経済的に厳しい障害のある人たち向けに障害関連手当を増額してください。
12. 避難や支援物資の配布の際には、障害のある人たちの困難を考慮し優先的な対応を検討してください。
食料品・日用品
13. スーパーやドラッグストアなどの小売業が提供するオンラインショッピングは視覚障害他障害のある人たちが利用できるものにしてください。オンラインショッピングが利用できない場合は、障害のある人たちが注文できるホットラインのようなチャネルを作ってください。
14. 障害のある人たち専用の買い物時間を設置してください。
15. 視覚障碍者の買い物を介助する人たちは、ソーシャル・ディスタンシングを重視しつつ口頭で商品の説明をしてください。
教育
16. オンライン授業のアクセシビリティを確保してください。障害のある保護者が子供たちの学習をサポートできるようアクセシビリティを確保してください。
健康
17. 健康機器や保険サービスを視覚障碍者が利用できるようにしてください。
雇用
18. 在宅勤務の障害のある人たちに合理的配慮をしてください。
19. 障害のある人たちが失業するリスクが高いことから、雇用主へのインセンティブを強化してください。
新型コロナの深刻な影響を受け、香港の視覚障害当事者団体、HKBUが実施した対策です。
・マスクや消毒薬を相応に調達したようで、会員1000名以上、また要請があった23諸団体に配布しています。
・ITに就いても日本より進んでいる香港。
最近話題のZoomやお馴染みSkypeを会議に積極的に活用しています。
Zoomを使って視覚障碍者のチェスもプレーしたとか。
・中国本土でも旧正月からずっとマッサージ治療院は営業できない状態にありますが、香港でも開業している人は実質収入なし。
そこで、日本の飲食業界でもたまに見かけるように、先払いのマッサージ券の販売に踏み切りました。
チケットを先に買ってもらって、人々が移動できるようになったら前払いしたチケットを持参して施術を受けるもの。
中々評判で、二日間で千枚以上売れたそうです。
・独居の視覚障害者を訪問し様子や支援の要否を聞きました。
・HKBUではウェブ・アクセシビリティに関するコンサルが大きな収入源となっています。
人々の移動が制限されている今、ネットへのニーズが高く、ウェブ・アクセシビリティへのニーズも高まっており、実はアドバイス依頼が増えているそうです。
新型コロナは世界中の問題となっていますが、日本の私たちも経験しているように、障害があると更に種々厳しい状況に置かれてしまいます。
以下、タイ盲人協会の取り組みをご紹介します。
・タイ政府の支援施策についてのマスコミ放送に手話通訳が無い場合が多々あり、障害コミュニティで声を上げ、手話通訳付きの報道がかなり増えました。
・タイ政府は、新型コロナで経済的な影響を受けた市民に対し、3か月分の給与相当の補償を予定しているようです。
・盲人協会のバンコク本部は閉鎖となっていますが、ITの体制に熱心な皆さん、確り在宅勤務しているそうです。
・タイ盲人協会でも新型コロナ関連の情報提供のためのホットラインを開設しました。
・政府からの情報をタイムリーに確り視覚障碍者にとろけようと、ライブの専門チャンネルを開設。
視覚障害に限らず、障害のあるリスナーからの問い合わせや反応は相応な数に上っています。
・日本でも在宅勤務が増えて話題となっているZOOMを活用し、視覚障碍者が新型コロナを題材にラップを披露している動画が。
以下がURLですが、ブログでこれをハイパーリンクに返還する方法が分からず。汗
お手数ですが、アドレスをアドレスバーにコピーしてアクセスしてみてください。
https://youtu.be/96aBG8ILQAU
・こちらは視覚障碍者へのサポート方法の動画。
https://www.facebook.com/450714572139654/posts/656853714859071/?d=n
・今後も政府の対応を確り監視していく所存、という力強い決意も。
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ラオスを離れる直前、かねてから訪問したかったソンパオ作業所にお邪魔することができました。
Support for Women’sHappinessというNPOが支援している団体です。
道路のわきの壁の向こうは、何と滑走路!
そう、ビエンチャンの空港のすぐ隣の路地にあるのでした。
女性を中心に障害のある人が25名、子どもを入れると29名が共同生活しています。
工房では、ミシンやアイロンを使って色々な手工芸品を作っていました。
読み終わった新聞をフェルトのように固めて、12月の後半だったのでクリスマスのオーナメントを色々。
職場の同僚にお土産に買って行ったら大変に好評でした。
プラスチック削減ブームを反映し、竹で作ったストローを地元のデザインの布袋に。
布製品は、名刺入れとか、ランチョンマットとか、てまりとか。
フィルタコーヒーもあり欲しかったのですが、現地通貨キップが足りず断念。
様々なイベントに出展する他、市内の有名なカフェに製品を展示し販売もしているそうです。
それでも、市場開拓は容易ではなく英語で説明してくれた肢体障害の女性も、もっと販路を開拓しなければ、と、気持ちを引き締めていました。
かわいいグッズが色々あります。
空港からも近いので、ビエンチャンにお越しの際には、是非お立ち寄りください。
ラオス滞在の最終日。
ビエンチャンで障害当事者団体を訪問して回りました。
まずはAARのパートナー、LDPA。
肢体障害のある人たちを中心に、あらゆる障害のある人の社会参加を目指しています。
1月よりDirectorになる写真のテさんは、元ダスキンの研修生。
これから国際レベルのガバナンス体制を確立し、国内で企業などのパートナーを増やしていきたい、と意欲的。
私にとって一番よいニュースは、LDPAが中心となって、障害当事者団体のネットワークがようやく組成されそうだということ。
日本障害フォーラム(JDF)のような組織ができれば、夫々の障害のある人が代表を送り、次回こそラオスのCSOがパラレルレポートを国連障害者権利委員会に送ることができるかも知れません。
監督官庁から障害のある人に関するデータが、LDPAに受け渡される可能性があるようです。
民主的なプロセスで、他団体とスマートに連携し、1人でも多くの障害のある人にサポートが届き、皆さんの意見がラオスの障碍者施策に反映されていくことを願ってやみません。
次は、聴覚障碍者の団体、AFD。
代表は、やはり元ダスキン研修生のタタさん。
来日時は2人だったラオス国内の手話通訳、今は4名に増えたそうです。
倍ですけど、4名ですからね…
ビエンチャン市内では、警察や病院などに聴覚障害について啓発を実施。
別途、ラオスの手話の本ができたのもすごいです。
そして、AARプロジェクトが進むサヤブリ県に近々、聴覚障碍者のための支援センター設立の構想があるとか!
一行のテンションが上がりました。
サヤブリ県の受益者に聴覚障碍者が結構いるからです。
これでお互いに有益な連携が一つ増えました!
その後は、盲人協会、LABへ。
会長のコンケオさん以外に、やはり元ダスキン研修生のチゴンさんも駆けつけてくれました。
ちなみに、チゴンさんのお迎えは、最近男の子を出産したチゴンさんのパートナー。
LABも上記のネットワークに参加予定なので一安心です。
お互いの活動を紹介しあい、農村地域での活動で遭遇した様々な障害のある人をサポートするための連携について話し合いました。
今年ようやく、視覚障害学生が一般大学を卒業しました。
3名のうち1名は公務員になったのですが、実際には仕事を未だもらっていません。
残りの2名も、Humanity and InclusionというNGOが支援してくれていますが、未だ正式な就職に至っていません。
ここからも色々大変ですが、だからと言って高等教育が無意味と考える人が出ないよう祈るばかりです。
というのは、そういう意見は他の国の当事者からも時々聞こえてくるから。
扉は叩かないと開かない!!
空港に向かう前に、LAB定番のマッサージで癒された面々でした。