タイの視覚障碍者の就業率、およそ20%まできています。
地方で簡単なマッサージの指導などを試み、ここ20年くらいで随分向上しました。
流石は強力なTAB、他の途上国の一歩先を歩んでいます。
それでも、5人に1人しか仕事をすることができていません。
バンコク市内に住んでいる人たちには、それでも色々な機会があります。
けれど、地方に行くと中々…
また、何処の国でもそうですが、かなり年齢が上がって失明した人たちに、点字や高度なIT技術といっても、決してハードルは低くありません。
タイ盲人協会では、他の活動と併せ、地方に住む、特に中途の視覚障碍者に、農業支援を展開しています。
視覚障碍者の家族が農地を所有していても、視覚に障害があっては農業は無理と家族が諦め、土地が視覚障碍者に相続されないことが頻繁にあるそうです。
家族の意識改革が、視覚障碍者の農地所有に直結することになるわけです。
無理と思われては技術移転もままなりません。
そこで、技術支援を実施するとともに、家族や近隣の人たちへの啓発を進めています。
目指すは4段階。
・まずは自分たちが食べるための野菜を栽培
・余剰作物を地域のマーケットに
・地域を超えたマーケットへの参入を目指す
・最後は加工食品の材料となるように
既に第2段階に来ているパイロット事業が、東北地方に200件ほどあるそうです。
半数以上は今後も順調な発展が見込めるとか。
また、盲人協会ブランドのバナナチップが既に生産されています。
とてもおいしいですよ。
これからは、農業省との連携も模索していく希望を持っています。
権利モデルの追求が強固なうえに、起業家意識の高いリーダーたちが、視覚障碍者と農産物の関係も変えようとしています。