サンクト・ペテルブルクの技術系大学の青年ボランティアセンター一行が、日ロの交流企画で来日していました。
障害者支援もしているとのことで、その情報交換や交流が目的です。
ロシアの障害等級は、児童を除きさん段階。
通常の就労ができる人、条件次第で十字できる人、就労困難な人。
これは、ちょっとよく分かりませんでした。
就労のための訓練の有無で、就労能力は全然違うからです。
逆に、進行することもある。
ただ、学生さんたちは、行政の方や障害当事者でないので、そっとしておいて…
少し前までは第二次大戦の被害を受け、年齢の高い障碍者が多かったそうです。
でも、戦後73年、ロシアでも戦争体験障碍者の数は減少しています。
障害認定を受けると、障害年金が受給できたり、保養所の利用に優遇制度があったりします。
ロシアの様々な大学に、大学生向けのボランティアセンターが設置されているそうです。
障害者支援の他、環境とか、医療とか、様々な分野の活動を行っています。
それも、既にプログラムがあって参加するのではなく、学生が社会問題に直面した際、チームを作ってプロジェクトを立ち上げ実施していくのです。
これは、ボランティア精神以外の能力育成にもなりますね。
プロジェクトの作り方は、「ボランティア・スクール」で学びます。
そして、全国レベルで、ボランティア活動用のプロジェクトのコンテストがあります。
おもりそかったのは、二つの国のボランティア比較。
●有償か無償か
ロシアの学生が気づいた日本のボランティアとの違いで、最初に口をついたのは、有償か無償か。
日本にはどうも、ボランティアは無償でなければならないというイメージが強いように、私も思います。
もちろん、リソースも提供いただけること自体、とてもありがたいのですが、有償だからボランティアではない、というのは、本来の意味からもちょっと異なってしまっているのではないかと。
ロシアのみなさんは、少なくとも交通費は支給してもらって、金銭的な損失がでないようにするとか、イベントだったらせめて記念Tシャツを支給されるとか。
ロシアの学生さんが見返り目当てに活動しているわけではないけれど、やはり最低限の経費は社会的支出として勘案されないと、持続可能性が疑問視される活動が出てきてしまうのではないでしょうか。
●年齢層
ロシアのボランティアは、多くが若年層です。
年齢が上の人は、例えばソチ五輪の時に地元の人がボランティアをするような事例はありますが、人数としては大きくありません。
日本では、中高年層のボランティアの皆さんが活発ですよね。
●専門性
日本でボランティアとして最初に思いつくのは、災害時のボランティア。
ロシアは、まず国土が広すぎて、ある場所の災害に他の場所からボランティアが出かけるのは容易ではないでしょう。
それに加え、それぞれの災害や地形などの専門家がボランティアとして派遣されることが多いとか、
これを聞いて、日本で中々専門家が活躍できない実態を思い起こしました。
●障碍者の参加
この点は、日本の方が進んでいると、グループのロシア人は揃って話していました。
会議や会場のバリアフリー化の問題もあるでしょう。
でも、電話でも、メールでも、議論に参加する方法はあるでしょう。
違いを色々考えていて、実はロシアの方が進んでいる点が多いことに気づきました。
でも、当事者傘下に関しては、日本が進んでいる部分があり、日本人として少しほっとしました。