中央アジアのうち、キルギス・ウズベキスタン・トルクメニスタン・タジキスタンの4カ国対象に、マラケシュ条約批准に向けたワークショップが開かれました。
WBUのアジアブロック主催、資金はノルウェー視覚障害者協会の支援です。
タジキスタンで開催されたセミナーなので、タジキスタン政府から文化省著作権局の代表、4カ国の盲人協会代表、国際機関の代表、在タジキスタンの米国・英国大使館の代表が集まりました。
マラケシュ条約の意義、進むべき方向などの基本的な情報提供に始まり、グループ討議では国レベルの推進作業部会の組成に就いて、また国レベルでの推進計画の可能性に就いても議論を深めました。
中央アジア全域でのマラケシュ条約実現に向けたキャンペーンのリーダーも選出。
また、2つの決定をしました。
1.本を読む権利に関するWBUキャンペーン、及びマラケシュ条約批准推進のキャンペーンのための作業グループと調整グループの組成
2.各国でのキャンペーン実施に向けた計画案の策定
各国代表は、各国の計画案を国に持ち帰って検討し、結果をABUのコーディネータに提出、タジキスタンでデータを集めて配信し、更に検討が必要な場合は着手する予定です。
各国からの参加者の感想を紹介します。
ウズベキスタン:
視覚障害者のニーズをロビー活動する良いきっかけとなりました。
会議やオンラインでの情報のやり取りを通じて、定期的に情報交換をする必要があります。
経験の共有は各国にとって非常に貴重ですから。
トルクメニスタン:
とても重要な問題提起がありました。
情報や指針を、視覚障害コミュニティや一般社会に伝えていかなければなりません。
政府と協働していきたいと思います。
難しいこともあるでしょうが、目標がはっきりしましたし、活動を続けていきます。
キルギス:
条約の大切な内容が、ワークショップで明確になりました。
各国独自の作業領域があり、夫々批准への道のりが異なることがよく分かりました。
共通の問題も沢山あります。
情報や経験を共有し、批准と実現への取組をサポートしてくれるステークホルダーを巻き込む動きを協力して実施する必要があります。
タジキスタン
タジキスタン盲人協会にとっては新しいテーマでした。
政府の省庁との協働が必要に思われます。
問題を全て解決するのは不可能です。
一貫した行動を継続し、視覚障害者に知ってもらうことが重要です。
2017年には批准できるよう努力を総動員する必要があります。
省庁の関与を様々なプロセスで実現していかなければなりません。
簡単な仕事ではありませんし、時間も掛かるでしょうが、諦めてはなりません。
参加者が考えた行動計画、別の機会にご紹介します。