3月16日、国連防災世界会議の全体会で、障害ステークホルダーからのメッセージが読まれました。
http://wbuap.exblog.jp/23790731/
私の代わりに、最強の助っ人、モンティアンさんが代読してくれました。
いやいや、助っ人なんて言ったら失礼、本命中の本命です。
これは、障害分野ではない、所謂メインストリームな内容の国連会議で初めてという話も!
せっかく読むつもりで手元に原稿もありますし、WBUからの意見も入れてもらったので、仮訳してご紹介します。
ちょっと和訳し難い英文でした・・・
障害ステークホルダーグループとして、議長・副議長、各国政府の皆様に、2015年以降の防災枠組に障害のある人たちに関する問題のインクルージョンを可能にしていただき、まずは御礼申し上げます。
会議のアクセシビリティに向けたご尽力にも感謝すると共に、今後の国連会議のマイルストーンと考える次第です。
仙台の会議に集結する私たち障害ステークホルダーは、東日本大震災に於ける障害のある人の犠牲は障害の無い人の倍はあったという事実に思いをはせます。
兵庫行動枠組の次なる防災枠組では、この懸念を反映し、防災をインクルーシブで対等な社会全体の問題として理解しています。
この画期的な誓約の実現のために、各国の皆様に次の3点に関しご依頼申し上げます。
1.兵庫行動枠組の次なる枠組を実施に移す
2.平等なアクセス
3.障害のある人の積極的な参加
まずは、兵庫行動枠組の次なる枠組を実施に移すことについて。
インクルーシブで強靭な社会を作ることは、貧困や排除を削減し、全ての人による全ての人のための持続可能な開発を進めることと一体です。
不相応なリスクに直面している人たちの根底にあるリスクを軽減することに焦点を充てることは、2015年以降の防災枠組や開発枠組下で平等と安全を推進するために不可欠です。
防災関係者の皆様に於かれては、障害のある人が完全かつ対等に人権が守られるよう、権利を保護し推進し守るよう要請いたします。
新たな防災枠組で誓約を実施することは、国連障害者の権利条約に直結しています。
障害ステークホルダーとして、インクルージョンに関する情報を提供し計画し実施するためには、障害・ジェンダー・年齢で分類されたデータが重要である点、各国の皆様に改めて訴え申し上げます。
二番目に、平等なアクセスに就いて。
全ての人が、防災に関する情報やサービス、施設へのアクセスを保障されることが重要です。
例えば、防災に関する情報は、簡潔で分かり易く、適切なフォーマットでの提供が必要です。
避難経路や避難所のアクセシビリティが必要です。
早期警報も、命を救う警報が全ての人に届くようにしなければなりません。
ユニバーサルデザインの原則に則ったアクセシビリティは、障害のある人ばかりではなく、社会の全ての人に有益です。
全ての人のアクセスを保障することは、全ての人の安全と強靭さを守ります。
最後に、障害のある人の積極的な参加について。
社会全体のリスク軽減を目指すのであれば、障害のある人、そして障害のある人を代表する団体が、防災のあらゆる場面に積極的に関わり貢献しなければなりません。
障害のある人の積極的な参加が近年見られるようになりました。
障害のある個人や団体が、防災のあらゆる場面で、政策立案・計画・実施に参画しています。
仙台での防災会議以降の枠組に関するレビュー・報告にも積極的に参加することが必要です。
そのためにも、またアクセシビリティ推進のためにも、障害ステークホルダーは、各国の皆様に対し、2015年以降の新たな防災枠組と指針に於いて、障害に関する指標と枠組の関連付けに就いても、改めて要請致します。
結びに、各国の皆様に対し、新たな防災枠組での障害インクルージョンを誓約し、誰も取り残されることが無い様実施を目指していただけることに、感謝の意を述べます。