近々来日が予定されている、国際視覚障害者教育会議(ICEVI)のラリーさん。
何時も正にトンボ帰りで、米国の東海岸から東京に来て、都内で2泊して、その脚で、高等教育のプロジェクトが進んでいる東南アジアの何処かの国に出かけていくのです。
本当にタフです。
日程が合えば、お会いしたいと考えていますが、どうでしょう…
ラリーさんがWBU向けに、視覚障害学生の高等教育支援のポイントを纏めています。
・障害の無い学生と学業で対等に競うことができるよう、支援技術や研修、視覚障害学生が利用できる形での教材を提供すること
-->最近の日本の大学生さんはきっと、大学に進学する前に、IT系の支援技術はスキルも含めて得ているのでしょう、きっと。
教材は、今でも、ご苦労があると伺っています。
・教授陣と障害の無い学生が視覚障害学生のニーズと能力を正しく理解するため、大学内で啓発活動や研修を行う
-->日本では、大学として何処まで行っているか、私は最新情報を持っていません。
私が学生の頃より、大学側での支援が改善されていると聞きますし、そうは言っても困ることもあると聞いています。
・視覚障害学生の可能性を切り開き、学生の関心や興味で学科を選ぶよう奨励する。特に、科学技術・工学・数学のように、これまで視覚障害学生の選択が余り奨励されて来なかった分野でも、学生の興味があれば積極的に選択できるようにする
-->コンピューター関連は以前から多少は選考する学生がいたけれど、その他は、確かに余りいなかったかも知れません。
・政府や大学、一般の労働市場に現存するバリアを取り除くためのリソース配分に注目する。教育を受けた能力のある視覚障害学生が生産的な雇用の機会を得る妨げにならないようにする
-->大学を出ても就職できないという理由で、当初から大学に進学しない視覚障害者の話を、途上国では残念ながら頻繁に耳にします。
とても残念なことです。
・政府や大学と協働で、視覚障害学生を差別したり、国連障害者の権利条約の精神に反するような政策の改善に向けた作業を進める
-->ラリーさんは機会がある毎に、教育の機会は政府の責任だと語ります。
教育を受ける権利がある以上、政府・社会が教育を受ける権利を侵害してはなりません。
日本でも、途上国でも、以上のどの程度が既に実施されているでしょう?