欧州ビジョン連合(ECV)というネットワーク
http://www.ecvision.eu
欧州域内の、眼科専門家、患者団体、NGO、障害者団体、小売業、研究者などが集まってできた、目の健康や眼科治療等の啓発を行う団体です。
直せる視覚障害は治癒して、治癒できない視覚障害は、当事者の平等な権利を守って。
ネットワークには、欧州のグラコーマや糖尿網膜症、加齢黄斑変性の関係団体、WBUと関連の深い、国際視覚障害者教育会議(ICEVI)の欧州委員会や、国際失明防止協会(IAPB)、その他、正直、私が見たこともない名称の団体が名前を連ねております。
眼科の最新の研究成果をフォローし集約しているとか。
世界保健機関(WHO)が展開している眼科関連のプロジェクト、Vision2020という、WBUの中では比較的お馴染みの活動ともリンクしています。
欧州でも治癒可能な視覚障害は相当数存在するとか。
ECVのアドボカシーの対象は、ここでも、欧州議会で、最近選挙が行われたばかりの議員さんたちに、眼科保健医療の大切さを訴えています。
ある統計によると、欧州の重度視覚障害者は2040万人、うち230万人が全盲です。
糖尿網膜症(実に3人に1人)などの影響で、この数字はこれから増加するかも知れません。
高齢化社会ですからねぇ・・・
欧州で、治癒可能な視覚障害が大勢いるというのは、ちょっと意外かも知れませんが。
患者側の問題点としては、診察の遅れ、障害のある人が全般的に保健医療を利用するのにハードルが高いこと等があるそうです。
ヘルスケアのモデルを、眼科を含めた総合的なモデルにするべきと、ECVは訴えています。
眼科医療の実態や医療・リハビリサービス提供に関する総合的なデータベースが無いとも。
例えば、健康に関する統計に、眼科の項目が無いものが、意外と多いそうです。
ECVの取組をご紹介しながら、欧州でもそんなもの?と、少し驚いています。
WBUは、勿論、眼科の専門家集団ではありませんが、最新の情報にはアンテナを張っておいた方が良いとは思っています。