CBRの話を聞いていると、意外と視覚障害者が話題に出てきません。
WHO(世界保健機関)が作成したCBRガイドラインでも実は、視覚障害者がこれまで充分カバーされていなかった、といった内容の記述がありました。
カンボジア盲人協会のCBRの活動を見つけましたので、ご紹介します。
財政的には、オランダのダーク・アンド・ライトという、視覚障害分野の活動を支援する財団の資金援助によります。
http://www.indiawijzer.nl/index.htm?deeplink=/ngo/ngo_holland/veenendaal/veendendaal_darklight.htm
プログラムは、カンポンチャンという県で2005年5月より行われており、プロジェクト・コーディネーターとアシスタント、フィールドワーカー6名等のチームが実施しています。
具体的な活動は次の通りです。
1.職業訓練
CBRは、リハビリセンターではなく、地方部に住む人たちに向け、その地域で問題解決を図る手法です。
なので、職業訓練も農業関連や自営業が中心です。
盲人協会のCBRでは、バングラデシュのグラミン銀行で有名になった、無担保で小額の融資、所謂マイクロファイナンスを出していました。
歩行訓練などの費用のためにも無利子でローンを出し、それなりに返済があったようです。
職業以外の訓練のために借りたお金をどのように返済したのか、カンボジアに行く機会があったら伺ってみたいです。
中にはやはり返済できない貧しい視覚障害者もいたようで、免除したり、緊急支援に拠出したりしています。
2.視覚障害児を盲学校の教育に橋渡し
14歳以下の視覚障害児を見つけたら、フィールドワーカーが先日ご紹介したクルオサー・タマイの盲学校プログラムに橋渡しをします。
中にはドロップアウトしてしまう子どももいますが、高等教育まで進む子どももいます。
3.眼科との橋渡し
眼科の診察や治療が必要な人を見つけたら、県の協力を得て病院に橋渡しをします。
病院への交通費の補助も出しています。
4.地域での目の健康に関する活動
仏教国カンボジアらしく、お寺を会場に、目の健康に関する講習を、村の責任者を集めて主催しました。
5.小学校の眼科検診
弱視の子どもに眼鏡で視力の矯正を行います。
また、小学校で眼科検診をして、弱視と判明した子どもたちに、やはり眼鏡で視力の矯正をします。
6.職員向け研修
この県のCBRを担当しているコーディネーターが、盲人協会職員全体に向けて、プロジェクト管理や実施等の講習を行いました。
7.啓蒙活動
国際障害者週間のイベントに、この県のCBRの成果や活動に就いて展示会を開きました。
CBRが行われているところ、1度行きたいです、カンボジアでも、CBRで有名なバングラデシュでも。
でも、皆、交通アクセスが良くないところなんですよねぇ。
会社員のうちは無理かなぁ(/_・、)