ハリキウには歴史のある盲学校がありましたが、メディアで激しい空爆のニュースが流れていたように、今は破壊されてしまいました。
幸い、生徒に犠牲者は出ませんでした。
というのは、空爆があったのが昼食時で、学校の食堂が地下にあったからです。
ただ、勉強するところがなくなり、実家に戻ったり、ポーランドに避難したり。
特に、この盲学校には孤児が結構学んでいたので、学校がなくなっても行くところがない子供たちが何人もいました。
ハリキウには視覚障害情報センターもありましたが、こちらも空爆で破壊されてしまいました。
センターにあった点字の本や録音図書も一緒に失ってしまいました。
首都キーウにも情報センターが2箇所あったのですが、戦争が激しくなってきたので、関係者はみんな海外に避難、事実上閉館状態です。
ウクライナ国内にもう1つセンターがあり、頑張って点字印刷を続けています。
ただ、点字用紙の確保が大変。
それに、国内唯一となってしまったので、たくさんの依頼が来ています。
国内だけではなく、ポーランドやドイツに避難している視覚障害児やその関係者からも、母語の点字書籍への依頼が来ます。
東部、ロシアぐんの支配地域からも。
ロシア軍支配地域の視覚障害者で西部に避難を希望する人もいるようですが、それ以外の場所から戦火を潜って助けに行ったり、希望者が移動したりする手段が中々見つからないようです。
大勢の視覚障害者が海外に避難しています。
ポーランドやドイツだけではなく、スカンジナビア諸国や英国、スペインやイタリア、米国に避難した人も。
他方、自らの意思で国内に残っている視覚障害者も結構いるそうです。
避難ルートが遠い、とか、避難する足がない、などの理由もありますが、国内に残って少しでも役に立ちたいと考えている人もいるとか。
当初は、視覚に障害があると戦時下に役に立たないのでは、と思った人も、情報を集めて他の人の避難を助けるとか、手作業で支援するとか、色々思い付いて、自らの役割を担おうとしているそうです。
ウクライナ軍のために網を編んだり、兵士の食事用にパンを焼いたりしています。
これもこれで、胸が痛くなってしまいます。
ロシアによるウクライナ侵攻でウクライナの視覚障害者の状況が危惧され続けています。現地の盲人協会も緊急支援など実施していますが、トンネルが見えず、マスコミ報道でも破壊の様子が流れているように、復興にも膨大な時間とリソースが必要になるでしょう。
世界盲人連合のウクライナ基金に日本からも支援できるよう、日本盲人福祉委員会で受け皿となる基金が立ち上がりました。
詳細は以下リンクを参照ください。
1人でも多くの方がご支援を検討いただければ幸いです。
世界盲人連合が立ち上げたウクライナ視覚障害者を支援する基金への資金集めに、インターネットのラジオ局が集まり、ヴァーチャルなチャリティコンサートが企画されています。
出場するのも基本、視覚に障害のあるミュージシャンたち。
ざんねんながら出場申し込み期限が経過して
しまっているので、今から出場はできないのですが・・・
放送の技術・インフラ面は、全米盲人協会(NFB)が前面支援しています。
寄付はクレジットカードでおk。
米国在住なら他に手段あるみたいなのですが・・・
問題は時間帯。
多分、日本時間だと、16日の早朝2時辺りではないかと。
ただし、沢山の人が演奏すれば、時間制限は設けないみたいなので、朝早く起きても未だ聞くことができる可能性高いです。
色々なインターネットラジオで中継するのだと思いますが、ちゅうしんとなっているMushroomfmのサイト内にプレーヤーがあるので、以下にアドレスを記載しておきます。
ウクライナ情勢が大変憂慮される毎日です。
視覚障害者として、現地で同じ障害のある皆さんはどうしているのか、想像を絶する困難ではないか・・・
マスコミにでるシェルター、あそこに1人でとても避難できるとは思えません。
安全な所に避難するためにドライバーを何処で探せば良いのか。
避難用の列車も単独で利用するのは本当に至難の業ではないか。
既にハリキウの盲学校が空爆で破壊されたとは聞いていますが、停戦合意となったとしても、復興は気の遠くなる作業となることが予想されます。
地雷も埋められてしまっているようですが、空爆だけではなく、地雷でも視覚障害含め多くの障害を生み出してしまいます。
世界盲人連合では、ウクライナの視覚障害者と復興を支援するための基金を立ち上げており、世界の仲間に支援を呼びかけています。
日本からでも、クレジットカード利用で寄付が可能です。
詳しくは以下のサイトをご覧ください。
ウクライナの障害者団体のネットワーク、ウクライナ障害者全国会議は、2001年の9月に結成されました。
およそ120の様々な障害関係の団体が加盟しています。
戦火が広がる現在でも頑張って活動し、ウクライナ国内の障害のある人の支援に励んでいます。
団体のページはありますが、最初の紹介部分以外はウクライナ語になっています。
ポーランドの知的障害者支援協会が、ポーランドに避難してきた障害のあるウクライナの人たちのサポートを進めています。
主な支援内容は
・短期的、中長期的な、障害のある人たちが利用できる滞在場所の確保
・国境地帯からの移動支援
・車椅子、松葉杖など、様々なリハビリ機器の用意
・薬等の医療や保健衛生関連品の確保
・ペット用など特別食の用意
・心のケア
・ウクライナ語やロシア語とポーランド語の翻訳や通訳
・リハビリ支援
・今後に向け、教育環境の支援準備
・手話通訳士の確保
ポーランドには多くのウクライナ避難民が流れてきているので、資金のメドが立てば、24時間毎日対応できる、ロシア語とウクライナ者ヘルプLINEを開設したいと考えているようですが、資金のメドにはもう少し時間が必要なようです。