欧州経済危機は、東欧ではどのように視覚障害者に影響しているでしょうか?
ブルガリア
過去4年間、インフレにも関わらず年金や手当が凍結されているので、会員の生活水準は20%低下しています。
幸い、ブルガリア盲人連合(UBB)が受ける財政支援は2013まで不変です。
クロアチア
クロアチア盲人協会の主な財源は、国の宝くじ事業からの支援・プロジェクト参加費用・観光等の商業からの収入の3つですが、金融危機で、3つとも収入源となっています。
宝くじ事業からの収入確保のために政府と協議中。
また、やむを得ず不動産の一部を売却しました。
ハンガリー
障害のある人は月70ユーロほどの手当を受け取っています。
ハンガリー視覚障害者協会は政府の財政支援を受けていますが、これではランニングコストはカバーしていません。
非営利部門への補助金は3年で25%削減されました。
ポーランド
ポーランドの景気は比較的良いそうですが、好景気でも年金金額は据え置きで、雇用率も相変わらず低いまま、視覚障害者は余り恩恵に預かっていません。
雇用率を達成していない企業が支払う罰金で、新たな雇用を生む制度となっています。
ルーマニア
経済危機の影響は厳しく、公務員の給与は半減なのに、物価水準は2割のインフレだとか。
ルーマニア盲人協会が行うプロジェクトは、60%が経済危機で延期。
会費収入も4割減っています。
スロバキア
政府は、雇用サービスに関する法律の改正を提案しています。
実現すると、障害者の被雇用者向け支援が大幅に削減されます。
2013年4月から施行される見通しで、法改正の悪影響を防ごうとロギー活動が展開されています。
スロベニア
労働市場への影響が最も顕著で、失業率が上昇し、障害者の失業率は更に悪化しています。
障害者手当や社会保障は所得に応じ260〜400ユーロ減額されました。
スロベニア視覚障害者連合の最大の収入源も宝くじで、危機が続くと2013年当たりから影響が出始めそうと懸念しています。